展示紹介
探検家・関野吉晴による、日本人の祖先の足跡をたどる旅『新グレートジャーニー』。
その最後をかざる「海のルート」の旅は、航海に使うカヌーの材料となる木を切るために、鉄器を自ら作るところから始まりました。2007年秋にスタートしたこのプロジェクトは2011年6月、ついにゴールを迎えました。この旅の足跡を、実際に作られ使われた貴重な道具と、ドキュメント写真で紹介しています。
あなたの手でふれてください
自然から自分たちの手で〜旅に至るものづくりの軌跡

2007年秋、関野からの呼びかけに賛同した武蔵野美大の学生等は、まず九十九里海岸で砂鉄を集め、たたら製鉄をして、斧(おの)、鉈(なた)、手斧(ちょうな)、のみを完成させた。

120kgの砂鉄。ここからすべてが始まった・・・
砂鉄 たたら製鉄 斧
すべての始まり、砂鉄 たたら製鉄 作られた斧
「どのように作られたか」—1
自然からすべての素材をとって来て、自らの手でつくる。

こうしてできた道具を携えてインドネシアへ赴き航海に向けたカヌー制作を始める。

大木を伐り、現地の人の協力のもと半年がかりで二隻のカヌーが作られた。すべて自然の素材からの造艇は、現地においてももはやすたれつつある、祖先の製法の再現であった。

大木を切る 船を運ぶ 海上の船
大木をくり抜き、カヌーを作った 船の運搬 海上の船
「どのように作られたか」—2
島影と星、そして五感だけを頼りに再現される、太古・先人の航海。

コンパス、GPSやチャート(海図)を使わず、島影と星を頼りに海を渡る。

島々に寄り、薪、水を補給し、船上で釣った魚や米を料理して胃袋を満たす。自然の恵み、思いどおりにはならない自然の偉大さと向き合いながらの命を懸けた旅。足掛け3年を費やした旅は、石垣島でついにゴールを迎えた。

航海中の関野吉晴 航海中のカヌーとクルー
航海中の関野吉晴 航海中のカヌーとクルー
  「どのような航海をしてきたのか」
触ってOKマークあなたの手で、ふれてください。展示品に触れていただけます。

『海のグレートジャーニー展』は、「自然から自分たちの手で」をコンセプトに、関野吉晴氏と日本の若者たちが作り上げ、成し遂げた旅の記録です。
この展示には、このようにして作られた道具類について来場される方々にもぜひ親しんでいただき、これらのものを産み出す行為のリアリティを実感していただきたいという願いがあります。 そうした関野氏ご本人の意向もあり、展示品現物には全て、お手を触れてご鑑賞していただくことができます。

しかしながら、展示品の中には刃物も多くありますので、万が一にも事故がおきないよう、固定展示させていただいているもの、ケースによる保護がなされているものがありますことをご了承下さい。
ぜひ、ケースを開けそのものの状態を詳しく確認したい、という方はお気軽にスタッフまでお声がけください。

展示品には、優しく触れ、動かした場合は終わったら元の位置に戻すよう、ご協力のほどお願い申し上げます。また、お子様がご鑑賞の際は、周囲の大人の方には充分なご配慮・ご協力をいただきますよう、お願いいたします。

撮影OKマーク写真撮影もできます。

関野氏のご承諾により、展示会場および展示品は撮影いただくことも可能です。 ただし、展示品保護の観点から、フラッシュ撮影はご遠慮ください。また展示写真の接写や、企画展の開催を伝える趣旨以外における二次的な情報配信や商業的利用はお控えください。

ウェブサイト等・ブログ等でのご使用の際には、出典元として「海のグレートジャーニー展 すみだ環境ふれあい館企画展より撮影」等と付記してくださいます様お願いします。

すみだ環境ふれあい館 企画展担当

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